2008年10月13日月曜日

国債が無効になったことがある国、日本

 マスコミからは金融危機の報道が聞こえてきます。でも、金融業界とマスコミ以外では「それがどうした」という反応も多いのではないでしょうか?
 報道されている他の国のように株が暴落したから抗議行動に出るということもないし・・。
 この落ち着きっぷりは何から来るのだろう?と考えて「そもそも日本の人は相場を信用していないのでは」と思いあたりました。
 バブル崩壊前でも、株や債券に消極的な人は多かったと思います。親、祖父母、さらにその前の世代から「株、債権に手を出すもんじゃない」と言われている家もあるのではないかと思います。
 今ふたたび脚光を浴びている世界大恐慌(1929年)もありましたし、そのうえ債権には「戦争で国債が紙切れになった」という記憶をお持ちの世代がいるわけで、そりゃぁ信用できないかも・・。
 国債と言っても「大日本帝国」が発行したものですが、下記の国会図書館の資料のように無効もあり、敗戦後のインフレで事実上の紙切れと化したものもあり。どちらにしても「紙きれ化」したわけです。

賜金国庫債券ヲ無効トスルノ件 昭和21年2月26日 閣議決定

 かく言う私も「大日本帝国と書いてあったって戦争に負ければ紙切れになるんだから!」と「相場を信用してはいかん!」とさんざん聞かされて育った世代です。
 債権ではCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)なんて商品があって貸し倒れリスク回避をしているのかと思いきや、それが原因でドミノ倒しのようになっているし・・。
 でも人によっては今を「絶好の買い場」と見て動いているでしょう。どう世の中を見るか、難しいですね。

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