生き物の研究をしている人の本を読んで素人との違いを最も感じるのは、「研究者は対象が生きていなくてもいい」という点です。鳥でも虫でも魚でも、生体をかわいがってその死を嘆き悲しむという流れは期待できません。解剖や、食べてみるのもつきものだからです。
そんなわけで、本書のタイトルについては、「本当に好きなのか疑わしく思ってました」と返したいところです。
著者は「バード川上」としても知られる気鋭の鳥類学者ですが、良くここまで入れたなと感心するほどの大量のおやじギャグと昭和ネタとともに話は展開します。専門書を期待している方には肩透かしでしょうが、「おもろいエッセイ」などをお探しの方は、鳥と虫(著者も虫嫌いですが、業務上やむなく接せざるを得ない)が嫌いでなければオススメです。知られざる鳥類学者の生態が明らかにされます。著者に感化されて、西之島の成長を友達の友達のように見守るようになること請け合いです。
0 件のコメント:
コメントを投稿