アラブと言っても広いので、その中の何名かに焦点をあてて取り上げています。著者も一般的な読者のアラブ世界への前提知識はほとんどないと看破しているようで、初心者読者には助かりました。
「国や大富豪の歴史」「その国の主要産業」「アラブ世界の中でのポジション」「政治体制」などなど説明をしてから「人(大富豪)」を取り上げるので詳細な人となりまではわかりませんが、写真も随所に入っておりなかなか読みやかったです。
登場人物で名前を聞いたことがあるような気がするのは、ヨルダンのラニア王妃とアルワリード王子ぐらいでした。「王子って大量にいるんだ・・」ですとか、「ヨルダンって貧乏だったんだ・・」、「ルーブルとグッゲンハイム美術館の分館がアブダビにできる予定!(ところでアブダビってどこ?)」など、知っている人であれば当然のことでしょうが「へーへーへー」と思うところ満載でした。
アラブの大富豪って、庶民に妬まれなさそうな気がするのですが、迫力の差でしょうか?「絵にかいたようなお金持ち」で現実味がないからかもしれません。
アラブ世界が「アラブ流」ならこちらは「アジア流」で西欧諸国とは違う価値観でそれぞれ堂々とうまくやっていければ良いと思います。でもかつて脱亜入欧なんてキャッチフレーズを掲げた国が日本なのでした。うーん。
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