草創期を追っているから当然創業者のジェフリー・ベゾス氏についての描写が多いが、ベゾス氏本人のコメントはとれなかった様子。ベゾス氏は幼少のころから天才少年で、周囲の期待通り金融業界へ進み、そして高収入の職をなげうってアマゾン創業に至ったのだそう。興味深かったのは「本屋」をやりたくて創業したのではなく、ネットで物販に適したものを検討した結果、「最初は本」となったということ。商売に対する客観的かつ冷徹な視線を失わないのが拡大の鍵だったのでしょう。最近米国アマゾンで電子読書端末を販売する際には「本好きなジェフ」というのをかなりアピールされていたようですが、やはり商売は商売として割り切れる人なのだろうと想像します。
巻末に山形浩夫氏の解説がついていますので、お急ぎの向きは先に目を通してから本文を読むと要点把握が容易になります。
米国アマゾンも、日本のアマゾンもどちらも利用経験がありますが、やはり他の書店より使いやすい。ネットユーザーのことをよくわかっていると思います。しかし、購買パターンが分析されすぎていて不安になることも。たまに大外れの(まったく興味のない)おすすめ商品が表示されると「コンピューターもまだまだだな」などとかえって安心したりするあたり、人間は複雑なものです。
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