2008年4月27日日曜日

モノとお金

 今月の後半の実践ビジネス英語はPack Rat(何でもため込む人)とヤードセールの話でした。アメリカに住んだことがある複数の人から、「アメリカ人は何でも買う!なんでも捨てる!」と聞いたことがあります。 そういえば、米国には Professional organizer という「整理整頓のプロ」の職業があると下記の「モノとわかれる!生き方の整理整頓」(この本では「生活オーガナイザー」と表記)読んだことがあります。
 整理整頓のアドバイスが職業として成り立つほど、一般の人もモノを買うのだなぁと変な感心のしかたをしていました。
 また、「まいにちロシア語」の5月号テキストにも興味深い記載が・・。
 新井滋氏の「ロシア・ビジネス最前線(2)」という連載に以下のような記述がありました。


 もともとロシア人には、将来の有事に備えてお金をためこむよりも、お金そのものが紙くずになりかねないので、モノに替えておこうというメンタリティが根強い。(P.83)


 日本人はとても心配症で貯蓄率が高いのに「お金が紙くずになるかも」ということはほとんど心配していないのではないでしょうか?ある意味「円」と「金融機関」を無邪気に信頼しきっているとも言えるのかもしれませんね・・。

 ネットで調べただけですが、日本、米国、ロシア、の消費性向は以下のような感じのようです。

 日本の消費性向が70%代
 米国の消費性向は95%ともほとんど100%ともマイナス(借入してでも買う!)とも
 ロシアのモスクワ市では64%。ただ、別な資料では2大都市のサンクトペテルブルク市とモスクワ市で貯蓄性向が10%を切る層が半数近くともありました。
 ネットでは調査方法や計算方法がわかりませんので、単純比較はできませんが「モノを持つべきか、お金をもつべきか」という点には、「何を信用するか」という問題が背景に潜んでいるようです。
 日本では家も建て替えますし、地震も来るので、「モノ」に対する信用は相対的に低くなっているのかもしれません。
 この手のことを考えはじめると面白くて止まりません。遊牧民の人は・・熱帯の人は・・アラブの人は・・アフリカの人は・・いったいなにを信用して「財産」として持とうとするのでしょう?
 「財産」という概念自体がない場合もあるのかも・・。
 



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大塚 敦子

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