しかし、2006年発行のこの本を読んで衝撃を受けたのは「ロウアーミドルの増加」ではなく、下記のような食品偽装(産地偽装)についてこともなげに記載されていたことでした。
日本人の「国産信仰」(P.146)
・北海道の農協がオーストラリア産アスパラを輸入
・アサリは北朝鮮産
・ウナギも1週間国内で泳がせれば国産
・国産静岡茶の多くは鹿児島産
どちらかというとこちらに焦点をあてて、ご存じのことを詳しく書いて欲しかった。さすが、一般人には手の届かない分野の情報をお持ちです。本に「国産」とすれば売れるとして上記のような例をはっきり書けるということはおそらく現行法では違法じゃないんでしょうね。違法じゃないからマスコミが大々的に取り上げるわけにもいかない。でも、静岡産茶の多くが鹿児島産って・・鹿児島は陰にまわってそれで良いんでしょうか?せっかくの名産品なのに。
しかし、このような話を書くのは(いかに関係なさそうな分野の本の中とはいえ)敵を作ること。大前氏がそのリスクを取ったことに敬意を払います。
関連して思い出したのが潮干狩りのこと。
シーズンに漁協が有料の潮干狩り場に輸入アサリを撒いているという話は聞いたことがあります。
輸入アサリを撒く。外来種がまじる。病原菌もまじる。困った困った。という話が各地で展開されているらしい。せめて「お客様方に充分なアサリをお持ち帰りいただけるよう、事前に中国から輸入したアサリを撒いています」とでも張り紙してみたらどうでしょうか。やっぱり興ざめですかね・・。
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