2008年2月3日日曜日

ソロモンの指環―動物行動学入門 コンラート ローレンツ・著、日高 敏隆・訳

 1903年生まれ(1989年没)のローレンツ博士が一般向けに書いた、動物行動学の啓蒙書。ウイーン郊外のアルテンベルクでの動物との共生記です。その生活は「人間ではない生き物」中心で、周囲からも「奇人」認定されていたことがうかがえる抱腹絶倒のエピソードが満載です。最初に読んだのは子どものころですが、「行動」を観察することの面白さを教えてくれたのはこの本でした。子どものころはコクマルガラスハイイロガンとの生活にあこがれたものですが、今や家の中を鳥たちが傍若無人に歩き回り、お嬢さんを檻に入れて(あぶないので)安全確保を図る生活を想像すると・・とてもとても真似できません。他のローレンツ博士の著書も、日本の動物行動学者の本も何冊か読んでいますが、やはり動物行動学とはなんぞや?という人が最初に読むならこの本が一番おすすめです。


ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)
コンラート ローレンツ Konrad Lorenz 日高 敏隆

早川書房 1998-03
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